? この間，ジャケット冷却水，潤滑油出回，給気圧力，排気ガス温度に注意すると同時に，各部に手を触れて発熱状態，異状振動や果状音にも注意を払う。
? 指圧器採取装置か最高圧力計が装備できるときには必要に応じて50％，75％負荷時に計測を行うが，回転数及び水動力計が安定を確認してから計測することが大切である。
? この時，全シリンダの燃焼最高圧力及び1〜2シリンダの圧縮圧力も忘れずに計測しておくが，計測中に各シリングにバラツキがあるか注意をして，異常と判断さ
れる時は，再度計測をすること。
? 調速機を整備したり新替えしたときには，調速機試験を行い，調速機が正常に作動することを確認しておくとよい。
? 始動性に不具合があるときには，始動試験を行うとよい。
(4)試運転時の各性能チェック
? 機関一般性能を記録
通常は陸上試運転の成績と比較することが行われる。
機関製造所における陸上試運転成績表を参考として5・3表に示すが，整備後の運転では簡単に次の項目程度を採取すればよい。
出力(PS)，回転数(rpm)，燃料ハンドルロ盛，調速機入力・出力目盛，冷却水・潤滑油機関入回温度(℃)，各シリング・燃料ポンプラックロ盛，排気ガスシリンダ出回温度(℃)，冷却水シリンダ出口温度に)，燃焼最高圧力・圧縮圧力(kgf／cm2)，給気圧力(kgf／cm2)，採取できれば過給機回転数(rpm)，給気温度・空気冷却器出入回温度(℃)，過給機潤滑油出田温度(℃)室温(℃)，燃料油入口温度(℃)など。
?性能チェック
陸上試運転時の性能曲線を成績表からコピーして利用すればよい。
性能曲線は，出力，機関回転数，燃焼最高圧力，過給機回転速度，給気圧力，排気ガス温度(シリンダ出日，過給機入口・出日)，燃料ポンプのラック目盛燃料消費率等の各計測値を縦軸に，横軸は負荷率(％)とした負荷ベースか回転数ベースとして作成してある。5・28図に，1，400 PS×380 rpm(min-1)の性能曲線の例を示す。
性能曲線上に各計測値をプロットすることで機関データのバラツキを確認できる。
また，計測点が性能曲線上に計測点が乗ってこないときは，計測のミスも考えられるため全ての計測を終了してからプロットするのでなく，運転中に簡単にプロットすると計測ミスも自ずとチェックできてよい。
? 性能チェック，再調整
a 機関停止後の計測
