統内部の錆,繊維,溶接層,塗料,土砂などの爽雑物を除去するとともに内部を洗浄し,機関の安全運転を確保するために行うが,次の2通りの場合がある。
・ 配管組立時,酸洗いによって剥離されたものや組立時の管内汚染物などの除去を目的とする場合
・ 作動油交換時,長期間の中に溜まった管内堆積物や付着物あるいは汚染作動油除去を目的とする場合
フラッシング要領
(イ)配管系統
a)シリング油,システム油移送管系統
b)シリング油,システム油主管系統
c)システム油機関循環系統
d)燃料油系統
(ロ)フラッシング実施順序
a)フラッシング前点検
b)フラッシング準備
c)フラッシング実施
d)判定(判定基準に達しないときは,繰返しフラッシングを行う)
(ハ)フラッシング油の選定
前処理の良否,機械の重要度により使用油を選定する必要があるが,下記の性質を有するものとする。
a)低粘度であること。
b)洗浄性を有すること。
c)発泡しないこと。
d)腐食しないこと。
e)引火点の高いこと。
f)潤滑油との混油に際し潤滑油の性状を劣化させないこと。
尚,状況によっては,使用油のみで施行することもあるが,完全でないので注意が必要である。
一般には次の通り使用区分する。
a)一次フラッシング フラッシング油
b)二次フラッシング 友油(添加剤が入っていないベースオイルで可)
c)三次フラッシング 使用油
(ニ)フラッシング施行前点検
フラッシング工事の成否は,管内の状況の良否に掛かっているので,充分注意すること。