もれのないようにすること)
? 往復運動部(ピストン,連接棒,シリンダライナ)
? クランク軸(主軸受け,クランク軸)
? シリンダカバー(ヘッド),弁装置(シリンダカバー,吸・排気弁)
? 燃料油系統(燃料噴射ポンプ,噴射弁,燃料油こし器,燃料油タンク,燃料フイードポンプ)
? 潤滑油系統(潤滑油ポンプ,潤滑油こし器,潤滑油冷却器)
? 冷却水系統(冷却水ポンプ,清水冷却器,防食亜鉛)
? 調速装置(調速機)
? 始動空気系統(始動弁,各種始動空気弁,始動空気分配弁,始動空気溜め)
? 過給機系統(過給機,空気冷却器)
? 動力伝達装置(クラッチ,減速逆転機,軸継ぎ手)
分解した部品は,それぞれブロック別に分けて整理し,組立時にわからなくなることのないようにする。
分解した部品を点検しやすいように洗浄する。洗浄の善し悪しが,後の点検に影響することを忘れずに,また部品の洗浄が大きな工数を占めるので,薬品,スチームなど省力化設備などを活用し,効率よく行うことが大切である。
(3)点検・計測・交換
? 点検
作業標準あるいは整備シートにしたがって,洗浄された部品を,まず外観の欠陥を,次の点に注意して点検する。異常があれば気付き事項をメモし,かつ,写真撮影をするとともにわかるように選別しておく。
注意点
a 表面の状態
b 破損の有無
c 腐食の状態
検査対象船舶の場合,上記の主要点検項目については2・14表を利用し,その点検結果を表に記入する。また検査対象船舶でない場合でも,上記項目については,2・14表を活用して記入し,機関の履歴として残すことが重要である。
機関主要部品のチェックポイントを2・15表に示す。
故障修理の場合には,故障部品をはじめとして,その他の関連部品についても特に注意して点検をする必要がある。また必要に応じ写真撮影をしておくとよい。
目視で発見できない傷や亀裂は,磁気探傷,あるいはカラーチェックの非破壊検査でチェックする必要がある。なお,クランク軸,運接棒等の鍛工品は磁気探傷でチェックするのが望ましい。