4 MARINTEK
4.1 調査の概要
・ 1994年船舶自動化の一貫として、関係官庁・船級協会・保険会社・用船者・造船所およびメーカーが共同して、MIS/MITS等に取り組むことにした。
参加者は、6〜10団体/1プロジェクトで、船主・メーカー・ソフトウェア会社・造船所・研究所・教育機関・その他の団体となっている。
・ MITS Forumは、資金を提供する9団体と20のオブザーバー団体で構成されている。
・ PISCES(Protocols for Integrated Ship Control and Εvaluation of Situations = MITS Mk ?Uと位置づけられている)が動きだし、標準的ISCプロトコルを目指している。船舶情報システムでの意志決定支援、安全強化や制御システム内/制御システムと船外システム(Off-shipシステム)間の安全な統合を容易化しようとするねらいがある。
・ PISCESの特徴としては、MITS Mk?Tとの互換性、冗長性のあるネットワーク、新ネットワーク技術(例えば、ATM、100Mbit)による航海記録支援のようなマルチメディア支援・マルチメディア人間機械インタフェース(HMI)支援(WWW・java)等である。
・ PISCESのネットワークの階層は、MITS Mk?Tでは3層であったのに対して船陸ネットワークをも考慮した4層である。
・ 他機関(他国)であるIEC、ISOおよびASTMに積極的に参加し、そこで検討される規格であるFMSおよびISITや、他の機関(他国)でのプロジェクトであるSCC、DISCおよびSAFECOにも積極的に取り組んでいる。
・ SAFETY-NETは安全極限作業(鉄道・海事・港湾・沖合開発産業等)に従事している者の能力を向上するために、マルチメディアテレマティクス(ISDN)により研修を行い、成果を上げている(すでに3500人以上研修を受けている)。
・ SAFECOはEUの4番目のフレームプロジェクトで、1996年1月に開始し、1997年末に終了する予定である。具体的な内容は安全対策の構築で、構造訓練評価・航海性能・VTMインターラクション・船橋装置(CAAS)・操縦性・安全管理・システム危機・信頼性など多岐にわたっている。
・ SAFECOの一つの成果は、欧州の船舶の損失率が安全管理の関数で表現できることを上げている。
4.2 MARINTEKの概要
(1) SINTEFの概要
SINTEFは、スカンジナビアにおける最大の研究組織で、NTNU(the Norwegian University of Science and Technology)と強力な協力関係を結んでいる。
?@ SINTEFの業務
・ 品質の保証(ISO9001)
・ 中小企業への技術移転
・ 商業化