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3) 土地利用の区分

設定した公園区域の土地を無理なく大切に利用するため、対象地域の特性や利用条件に照らし合わせて、「拠点区域」「利用区域」「保全区域」の3区域に区分する。ただし、利用区域と保全区域については、将来的に区域の大幅な変更が生じないよう、計画実施の時点で細部の調査を行ない、決定する必要があるため、ここではひとつのイメージとして図示する程度にとどめる。

このうち「利用区域」は、資源の特性に見合った利用をすすめることができる区域で、一定の条件(動植物の採取禁止など)のもとで区域内の立ち入りを認める。「保全区域」は環境や文化財などの保全を優先し、歩道や展望デッキ、休憩広場など、公園施設を利用する範囲以外は、原則として立ち入りを禁止する。

 

5-3 施設整備のポイン卜

 

環境にやさしく、その環境を楽しみ学べる施設を整備していくためには、何に注目し、どのような仕掛けで眺山丘陵の特性を引き出すかが課題となる。ここではその方向を示すポイントを整理する。

 

◆自然の多様性を体感させる園路設定

・眺山丘陵の興味深い自然を効率よく結び、その多様性に接する機会を広げる。

・より多くの人に眺山丘陵の魅力にふれあえるよう、園路の一部を車椅子が乗り入れら

れる「多機能型歩道」を導入する。

 

◆古墳の興味を体感させる園路設定と仕掛け

・古墳群のインパクトやおもしろさを引き出し、学習の興味を広げる。

 

◆眺望景観を生かす

・森林地帯の中にある限られた眺望を、回遊のひとつの見せ場として演出する。

 

◆水面を生かす

・多様な生物を育む環境として、また、開放空間として貴重な溜池や水路に接近する機会を設ける。

 

◆拠点施設の中に市民ボランティアの活動拠点を置く

・市民参加型の運営に対応するため、公園のセンターとなる拠点施設の中にボランティ

 

 

 

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