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開会挨拶 九州運輸局長  上子 道雄

 

九州運輸局長の上子でございます。 本日はお忙しい中、 誠にたくさんの人にこのフォーラムに参加いただきまして、 大変ありがとうございました。 また、 皆様方には常日頃から運輸行政、 それだけではございませんで、 運輸行政を通じての、 環境問題の推進に格別のご協力ご支援をいただいておりますことに関しまして、 厚くお礼を申し上げます。 皆様ご承知の通り、 地球温暖化問題は今、 大袈裟に言えば21世紀に向けて、 我が国だけではなくて、 人類、 地球の持続的な成長の問題ということで、 大変、 世界各国で関心を呼んでいるところでございます。 折りしも、 この12月には京都で我が国が議長国となって、 第3回の国連締約国の気候変動枠組み条約の会議が開かれることになってございます。

そこで、 熱心にこれから21世紀に向けての削減、 地球温暖化の防止の為の具体的な目標、 そういったものが話し合われるという、 そういう時期を迎えているわけでございます。 我が国の排出量自体はあまり好ましいことではございませんけれども、 年々増加をしております。 この問題がブラジルで提起をされ、 そして実行されようとした1990年から、 もうすでに我が国全体で9%の量が増えてございますし、 中でもその2割を占めます運輸部門におきましては、 すでに1995年までに16%以上の増加が行われておりまして、 このまま放っておけば、 2010年には40%も増加するというようなことが予測されているところでございます。 そういうことで私ども運輸省としても、 少なくとも運輸部門について、 の発生を防がなければならないというようなことから、 公共交通機関の利用促進、 あるいは物流対策の推進、 エコドライブの推進、 それから何よりも肝心なことではございますけれども、 低燃費車の導入あるいは技術開発。 そういったようなことを進めているわけでございます。

この九州におきましても、 例えばパークアンドライドの実験でありますとか、 低床車の導入でありますとか、 あるいはバスのアイドリングのストップというようなことも試みられておりますし、 また今日は、 共同集配をやっておられます二又社長にもパネリストとして参加していただきますけれども、 天神におきます共同集配の実施、 あるいは熊本におきます実験というな形で人流、 物流の面でさまざまな取り組みがなされております。 こういったの削減という問題につきましては、 私達だけでは出来ない、 私達行政の力ではなくて、 むしろ皆様方、 業界の方々、 あるいは広く市民の方々。 そういった方々のご協力とご理解を得ないと出来ない事業でございまして、 そういう意味で今日このフォーラムが開催されまして、 さまざまな立場の方からいろんな提言をいただき、 そして理解を深めていただくということが何よりも増して重要だと考えております。 本日は最初に基調講演といたしまして長らく日本経済新聞の論説委員や運輸政策審議会の委員を務められまして、 運輸問題と環境問題双方にお詳しい栗原先生に基調講演をいただきますし、 それから北九州市、 鎌倉市、 それから熊本市、 そういった所での先進的な取り組みについてもご紹介をいただきます。

 

 

 

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