日本財団 図書館


第3章  海洋気候の統計解析

 

3.1 概要

 

平成8年度事業では品質管理前のデータを用いて統計解析をおこなった結果、データの質あるいはデータ数の過少による特異な結果が一部で見られた。本章では品質管理をおこなった後のKoMMeDS-NFを用いた統計解析を行うと共に、他の海洋気象データセットとしてCOADSと比較することによりKoMMeDS-NFの妥当性を把握する。

さらに、COADSにKoMMeDS-NFを加えることでCOADSの統計解析結果がどの様に変化するかを調べ、KoMMeDS-NFの有用性を把握する。

 

3.2 総合海洋気象データセット(COADS)の概略

 

COADSとは総合海洋気象データセット(Comprehensive Ocean-Atmosphere Data Set)の略称であり、アメリカ気候データセンター(NCDC)においてMarine Atlas作成のために収集されたデータを基礎とし、他機関の協力を得て1854年以降の全世界の海洋気象データを収集したものである(気象庁、1986)。

この節では、COADSの観測資料ファイル及び月集計資料ファイルについて概略を説明する。なお、本研究で用いたCOADSの磁気テープファイルは、気象庁海洋気象部から貸し出しを受けたものである。

 

(1) Compressed Marine Reports

 

このCompressed Marine Reports(これ以降、COADS.CMRと呼ぶ)は、個々の船舶の観測資料を圧縮した形式で収録(ビット単位で格納)したもので、KoMMeDS-NFと同等のものである。収録された観測項目は、表3.1に示すように、観測位置、観測時刻、海面水温、海面気温、風、海面気圧、雲、天気、各種QCフラグ等であるが、KoMMeDS-NFに収録されている風浪波高、うねり波高は収録されていない。

これらのデータは、各年代(1854年〜1969年、1970年〜1979年、以降約2年毎)毎にまとめられ、緯度経度10度毎に1ファイルとなっている。この緯度経度10度の領域を10度BOX(BOX10)と呼び、図3.1に示すように、北緯80度・東経30度を南西角とする領域を1番として螺旋状に東向き南方に順に番号が振り分けられている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION