国グループ別の1996年観光動向
・ 経済・社会環境がさらに改善されたため、1996年の国際観光は全般的に伸びた。開発途上国では、広範な経済政策と構造改革により多くの国民の生活水準が向上し、その結果、国民の旅行需要も着実に伸びた。先進国の国際観光では、日本が復調し、北米と欧州が大きく伸びた。
・ 国グループ別の動向を見ると、1996年には世界の国際観光客到着総数の半数以上を先進国への来訪者が占めているが、そのシェアは90年代の初めから6ポイント減少している。1996年の国際観光客到着数の伸びが最も大きかったのは開発途上国で、90年から96年までの間に世界全体に占めるシェアを2ポイント以上伸ばした。1990年から96年までの間に最も高い伸び率を記録したのは、先進国と開発途上国の中間グループで、3ポイント上昇した。これらの国々に対する好奇心の高まりと、これらの国々の1990年以降の発展に対する大きな期待が、この高い伸び率の主な要因である。