防災センター紹介
愛され、親しまれる博物館をめざして
東京消防庁 消防博物館
消防博物館は、平成4年12月3日の開館以来、江戸時代から現在までの防火・防災の歴史的資料を展示し、多くの皆様にご利用いただいています。1日平均400人の方が来館され、平成9年3月14日には入館者50万人を達成しました。
消防博物館では、年間を通じて魅力ある展示、イベントなどを企画しています。常設展示では、各フロアを次の4つのゾーンに設定し、時代を追って防火・防災の歴史を理解してもらえるように構成しています。
・江戸の火消(5階)ゾーン
このフロアは「江戸の火消」をテーマに、江戸時代の火消の誕生や仕組みを、当時の町並みを再現したジオラマや火消しの道具、古文書、錦絵などの豊富な資料によって分かりやすく紹介しています。
・消防の変遷(4階)ゾーン
明治時代から大正、昭和初期にかけての消防は装備の機械化によって大きく変化・発展しました。このフロアでは当時の風俗を織りまぜながら、明治・大正・昭和の消防の移り変わりを紹介しています。
・現代の消防(3階)ゾーン
このフロアでは現代の消火・救助・救急活動の様子を模型のショーステージで再現し、また、随所にハイテクを駆使したロボット、災害映像を展示し、現代消防の様子を紹介しています。
・消防自動車の変遷(地下1階。1階)ゾーン
ここは大正から昭和初期に活躍したクラシックカーを展示しています。地下1階には大正13年にアメリカから輸入された「アーレンス・フォックスポンプ車」をはじめとする5台のクラシックカー、1階エントランスホールには明治時代に活躍した「馬牽き蒸気ポンプ」と昭和57年まで現役だったフランス製の消防ヘリコプターが展示されています。
企画展示では、様々な消防の歴史や防災をテーマにした企画展を夏・冬の2回、6階企画展示室において開催しています。平成9年7月23日から8月31日までの間、アメリカ各都市の消防局で実際に使用している防火衣やヘルメットなどを借用して「アメリカの消防がやってきた」と題した企画展を開催しました。全国各地から多数の来館者があり、盛況のうちに終了することができました。
また、常設展示、企画展示以外にも1階エントランスホール等において、絵画展、写真展などの小規模な展示会も春と秋に開催しています。
さらに平成8年度からは、「地域に根ざした博物館を」と、地域の方や隣接する地下鉄四谷三目駅の利用者等を対象に四谷消防署との共催で「消防博物館ミニコンサート」を企画展の時期に合わせて開催しています。
7月25日にはギター奏者の鴻池薫氏をお迎えして「ハワイアン・スラック・キー・ギターのタベ」と題した演奏会を開催しました。
消防博物館に来館する皆様に消防を、より理解していただき、防火・防災思想の普及、啓蒙のために親しみやすく、分かりやすい展示や斬新で個性的な展示を今後も企画していきたいと思います。皆様の来館を心よりお待ちしております。