そしてその裏返しとして、
? 制度のなかで位置づけられるとえらくなった気になる。
これらのことから、
? 指導者、教育者、研究者として、不勉強、不誠実、基礎学力の不足、流行に敏感であるが根本問題に対する意識が欠如し、哲学なき実用主義、機会主義者、権威主義者となり、場合によっては曲学阿世となる。
(※ 「曲学阿世」とは、学問上の真理をまげて世間の人気にこびへつらうことの意)
(『介護保険――福祉の市民化』家の光協会より)
「駄目人間」の対応
たとえば、ボランティア団体・市民互助型団体のリーダーが、ある社協に「他のボランティア団体と同じように助成金をいただきたい」と交渉に行ったとします。社協の担当者の中には、次のような対応をする人がいるかもしれません。
「有償性はボランティアとはいわないという人が多いので助成の対象にならない」(?人のせいにする)。「自治体の予算がないので」(?行政のせいにする)。
それでもめげないで、「こんなにがんばっているのだから」と説明をすると、「資格もない素人の主婦が集まって介護できるの?」(?権威主義である)。「福祉は行政が責任を持つから」(真の意味でインデペンデント〈独立〉ではない)。「『憲法』にも書いてあるから」(事大主義である)。
まだ、あきらめないでお願いを続けると、「介護保険法もできたことだし」(?自分を見つめない。関心を外へ向ける)。「これからは市長もしっかりやるといっていたから」(?「制度化された野党と与党(行政)」であり、結局は与党に依存している)。
リーダーはまだあきらめない。なんとか団体の運営をスムーズにするためには助成金が必要だ。
「社協は『社会福祉事業法』で位置づけられた権威ある存在だから、あんたがたボランティア団体とは違う」(?制度のなかで位置づけられるとえらくなった気になる)。
あ、紙数が"超"オーバー。以降は次回へ持ち越し。"業界人類学"に当てはまる人間だけにはなりたくない。
※ ボランティア団体設立・運営に関する質問がありましたら、どうぞ編集部までお寄せ下さい。