保育所での発見と対応
1. 保育現場での子どもの特徴(被虐待児の早期発見と援助のためのマニュアル-大阪府-)
1) 集団に入れない
(1)警戒心が強い、(2)心ここにあらずという表情で何事にも集中できない
2) 養育者がいると顔色を伺っているが、一旦分離すると養育者に対して全く無関心
3) ロボットのように、スタッフの言いなりになる
4) 身体接触を嫌がる
(1)抱こうとすると逃げたり恐がったりする、(2)抱き上げると身を堅くしてすぐ降りようとする、(3)おしめを替えようとしたり、パンツを脱がそうとすると極端に嫌がったり恐がる
5) 奇妙な「よい子」
(1)スタッフの期待通りに行動しようとする、(2)必要以上に他児の世話をしようとする
6) スタッフに拒否的ではないが、接触の回数を重ねても関係が深まらない
7) 攻撃的な行動が目立つ
(1)些細なことでも他児に対して執拗に攻撃する、(2)虫や小動物を殺したりいじめたりする
8) 転んだり、怪我をしても泣かない、助けを求めない
9) 一旦ハメを外すと止めどがなく、コントロールがきかない
10) おやつや給食の時にむさぼり食う、おやつを何度も欲しがり、満足を知らない
11) 季節や気温にそぐわない着衣
(1)薄汚れた着衣、(2)異臭がしみついた着衣、(3)養育者や兄弟の服装と比較して差がある着衣
12) 長期間入浴させていない様子がある
13) 慣れてくると、スタッフを試そうとする行動が目立つ。スタッフを独占し、他児を排除し攻撃的
2. 養育者の特徴(被虐待児の早期発見と援助のためのマニュアル-大阪府-)
1) 子どもの要求を汲み取ることができない
(1)子どもの要求を予想したり理解できない、(2) 子どもがなぜ泣くのかわからない
2) 子どもが新しい遊びや遊具に関心を持つことを好まない
(1)くせになると言って制止禁止する、(2)家でもしたがったら困ると言う
3) 子どもと遊ぶ時に必要以上に距離を置こうとする
4) 子どもとの心理的距離が密着しすぎるか、全く放任しているか極端である
5) 子どもに対して必要な介入や統制がとれない
6) 子どもを自分と対等な存在とみなし、養育者を困らせたり脅かす存在と感じている
7) 乳幼児期早期から、子どもを甘やかせるのは良くないと強調する
8) 子どもに能力以上のことを無理やり教え込もうとする
9) 養育者の気分の変化が激しく、自分の思い通りにならないと、叩いたり体罰を加える、