らす一番の原因はどこにあるのか、ということを簡単に教えていただければ有り難いと思います。
二番目の質問は、統計の必要性についてです。日本には「外圧」という言葉があり、その外圧によって物事が進むということがありますが、アフリカさんへの第2の質問はジェンダー統計についてです。何か国内的にジェンダー統計が必要になるようなものがあったのか、それとも国際機関からの外圧的なもので整備されるようになったのか、教えていただければ有り難いと思います。
最後になりますが、シャリさんへの二つ目の質問は、資産の保有統計(wealth holding)に関するデータが十分でないということを言われましたが、全く手掛りがないのか、あるいは何らかの手掛りがあるのかを教えていただきたいと思います。何か有効な、ないとすればどういうな、うに実現する手があるのかについても教えていただければ有り難いと思います。
アフリカ:議長ありがとうございました。寺崎先生、コメントをいただきありがとうございました。二つの質問があるということで、一つは海外出稼ぎ労働者について説明すること、二つ目は、ジェンダー統計の作成に外圧があったかどうかということだったと思います。最初に、二つの点を追加したいと思います。一つは、「格差」といっている事柄ですが、これは、持続的発展ということから問題となってきます。二番目は、私は、このことを強調しませんでしたが、人材に関する格差、都市・農村間の格差、社会階層間の格差であります。これらは、所得、雇用、貧困の格差をもたらします。我々は、格差について全体的に見てみなければいけないということであります。それが統計をもっと詳しく調べなければいけない、と申し上げた理由であります。そして、実際に公表されている以上に利用可能な統計がある、ということを申し上げたかったわけであります。
海外出稼ぎの労働者について、政府は400から450万人という推定値を用いております。私自身の判断では、海外に行った出稼ぎ労働者の合計については、現在、その半分が海外で働いているのではないかと思います。送金額を見ますと、また、労働者1人当り送金額の平均を比較しますと、現在200万人に近いのではないかと思います。彼らが自国に戻りますと、国内経済において労働力が余剰なので、また、海外出稼ぎの機会を求めるとか、あるいは自分が稼いだお金を製造業とか商業とか輸送の小さい企業に投資するということで、基本的にはアントレプレナー(企業家)的な活動を行うということであります。
ジェンダー統計についてでありますが、我が国では初めて女性の大統領が1986年に生まれたということから、ジェンダーに関する関心がでてきたということは当然であります。同時に、国際コミュニティの関心もジェンダーに向けられてまいりました。所得や雇用や貧困についても、問題解決にあたるには女性の参加がなければいけない、女性の貢献がなければ問題解決はできない、といわれるわけであります。貧困、所得や雇用は、人口のうち男性だけの問題ではなくて、女性も含めて国全体の問題であります。
いま我々は、ジェンダー統計を開発しておりまして、また、フィリピンでは、ジェンダーのセク