
これから超人気となるだろう
ヤナーチェクの代表作
「利口な女狐の物語」・・・・・三枝成彰(作曲家))
レオシュ・ヤナーチェクは出身地チェコ、モラヴィアを代表する作曲家だ。同じくチェコのボヘミア出身の作曲家としてはスメタナやドヴォルジャークがいるが、ヤナーチェクは今日、オペラ作曲家として、この二人を上回る評価を受けている。
ヤナーチェクは全部で10本のオペラを書いたが、彼のオペラの初演はほぼ晩年に集まり、生前上演されなかったオペラも2本ある。それにもかかわらず、オペラを書き続けたことに、ぼくは敬意を表したいと思う。
ヤナーチェクの5大オペラとしてあげられるのは「イエヌーファ」「カーチャ・カバノヴァー」「利口な女狐の物語」「マクロプロス事件」「死の家より」などだが、「利口な女狐の物語」はそのなかでも最も美しいオペラである。
ヤナーチェクのオペラは、時代によって次第に変化していて最初はヴェルディ的、次に印象派的、最後に民族楽派的な色彩に彩られている。今日のように20世紀最大のオペラ作曲家と評価されるようになったのは、彼の死後4半世紀を経た1950年代のこと。それもチェコ語で書かれた原作がドイツ語に訳されて上演されるようになってからである。さらに一般に知られ始めたのは1970年代に入ってからだ。
今回の公演は、ヤナーチェクの母国チェコの新進演出家、マルティン・オタヴァの演出に加え、秋山和慶氏の指揮、プラハ国立歌劇場を代表する6人のソリストを集め、チェコ語で上演するものである。ヤナーチェクは言葉のイントネーションから音楽を発想し、独創的な旋律を生み出した作曲家である。彼の母国語であるチェコ語での上演(もちろん日本語字幕付きだが)は、その素晴らしさがひときわ感じられるものとなるだろう。
これから21世紀に向かって、ヤナーチェクのオペラは世界的なブームを巻きおこすだろう。今や世界中の歌劇場が競ってヤナーチェクのオペラを取リ上げ始めている。ぼくもこのオペラを見るのは2度目になるが(前回の東京初演は1978年)、このような時期にヤナーチェクの傑作のひとつである「利口な女狐の物語」が見られるというのは、なんと素晴らしい機会であろうか。
最後にヤナーチェクの晩年のエピソードをひとつ紹介したい。晩年のヤナーチェクの私生活には、38才も若い人妻、カミラ・シュテスロヴァーとの恋があった。1928年、肺炎で入院したヤナーチェクにカミラはずっと付き添っていた。「私は14才の時から、彼(ヤナーチェク)が病床でセックスしながら死んだのだという囁きを耳にしている。」と書いたのは、同じくチェコの作家で「存在の耐えられない軽さ」などの作品で知られるミラン・クンデラである。彼の父はヤナーチェクの高弟のひとリであったという。
【ものがたり】
深い森の中。狐の少女ビストロウシュカは、蛙を追いかけていて、森番に捕まえられてしまいます。
森番の小屋につながれて育ったビストロウシュカは、子供達にいじめられたり、犬のラパークには人間とうまくやっていくようにお説教されたり・・・。めんどりたちにもばかにされますが、逆に「おんどりの支配を脱して自由になれ!」と演説をぶちあげて、どさくさに紛れて恋の中に逃げ込みます。
自由になって恋に舞い戻ったビストロウシュカは、あなぐまが良い家を持っているのに目をつけます。そして森の動物たちの同情をあつめてちゃっかりとあなぐまの穴に居座ってしまい、彼女は自由の次に住む家を手に入れました。
ある夜、校長と牧師と森番が村の居酒屋でみんなの昔の恋人テリンカについて話しています。飲んでご機業の校長と牧師を、ビストロウシュカはその恋人を思い出させてからかいます。
そんなビストロウシュカの前に理想の雄狐が現われます、二匹は結婚し、森の動物たちに祝福されていまや彼女は自由と家につづいて夫を手に入れました。二匹の間には多くの子孤が生まれて幸福な狐一家。
ある日森の中で行商人ハラシュタが、ビストロウシュカに翻弄されたうえ、子狐たちにもっていた鶏を食べられてしまいます。怒り狂ったハラシュタはビストロウシュカを撃ち殺します。そのハラシュタがみんなのあこがれのテリンカと結婚することを知リ、校長、牧師、森番はがっかリ。
時が移り、森番は夢の中でいつかと同じように小さな女狐を備まえようとしたところで目が覚めます。
しかし彼が捕まえたのは蛙でした。「まだ、ここにいたのか!」とどなる森番に蛙は答えます、「ちがうよ、あれは僕のおじいさんだよ。」
S\10,000 A\8.000 B\6,000 C\5,000 学(C)\4,000
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