第5章
将来像導入のための方策
第4章で示した将来像と、現在の日本における行政機関の状況には乖離があると考えられる。そのため、一足飛びに将来像を実現しようとすることは現実的ではない。ここでは、将来像の実現を困難にしている背景と課題を整理した上で、導入のための基本的方針について述べる。さらに、推進組識の整備、段階的導入、法制度の整備、教育体制・意識改革について述べ、将来像導入のための方策とする。
5-1 将来像導入における背景と課題
第4章では、将来あるべき姿としての調達ネットワークシステムについて述べたが、現在の日本の行政機関の状況から考えると、一足飛びにそれを実現することは難しいと考えられる。
その導入を難しくしている背景要因としては、米国連邦政府が大統領発令によって強力に調達のEC化を推し進めたようなリーダシップに欠けること、行政機関毎に調達システムが異なり物品の規格等もばらばらであること、情報化の推進や業務合理化への意識にばらつきがあることなどがあげられる。
このような日本の状況をまとめて課題を抽出すると、イニシアティブの明確化、情報化の正しい理解の促進、セキュリティ等の技術研究の実施などが考えられる。
電子調達ネットワーク導入を困難にしている背景要因とそこから導き出される課題を整理したのが図表5-1である。