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3. ア・ポステリオリ分析

 

本節では、対象者を以下の要領で区分し、区分された対象ごとにその特徴を順次明らかにすることにより、どのようなアプローチが可能かを検討する。

 

1) 対象者の区分

 

a 対象者の区分に用いた変数

問9の精神障害に対するイメージを「消極度」とする。問10の付問4の隣に引っ越してきた精神分裂病をもつ人との付き合い方を「社会的距離」とする。問7付問2、3と問21付問1〜3:精神障害者や高齢者などに対する援助経験の有無を「援助行動アリ・ナシ」とする。

 

b 5つの区分

?高消極度・社会的距離大=189名

イメージとして、精神障害者を否定的にとらえていて、かつ、援助する気があまり無い集団

?高消極度・社会的距離小=467名

イメージとして、精神障害者を否定的にとらえているが、近くに来れば援助しようと考える集団

?低消極度・社会的距離大=47名

イメージとして、精神障害者を肯定的にとらえているが、援助する気はあまり無い集団

?低消極度・社会的距離小・援助行動なし=305名

イメージとして、精神障害者を肯定的にとらえていて、近くに来れば援助しようと考えているが、実際に援助した経験はない集団

?低消極度・社会的距離小・援助行動あり=281名

イメージとして、精神障害者を肯定的にとらえ、近くに来れば援助しようと考えていて、また、実際に援助した経験のある集団

 

2) 5群のプロフィール

 

はじめに、各群のプロフィールをみていく。なお、便宜上、上で分けた5群を、A群からE群と呼ぶ。(高消極度+社会的距離大をA群、高消極度+社会的距離小をB群、低消極度+社会的距離大をC群、低消極度+社会的距離小+援助行動ナシをD群、低消極度+社会的距離小+援助行動アリをE群とする。)

 

 

 

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