は し が き
本報告書は、競艇公益資金による日本財団の平成9年度補助事業として実施した「和歌山県における観光交通ネットワーク整備に関する調査研究」事業の成果をとりまとめたものである。
和歌山県は、豊かな自然、歴史文化資源、温泉などに恵まれた観光地域である。今、新たな観光ニーズの高まり、観光を取り巻く環境の変化を受け、地域活性化のために、観光のさらなる振興が期待されている。また、折から和歌山県地域交通計画の改訂時期を控え、地域交通整備の重要な課題のひとつとして観光交通がクローズアップされているという状況にある。
本調査は、こうした背景のもとで、和歌山県の豊かな観光ストックを活かし、新しい時代に対応した観光振興のあり方、また、これを支える観光交通ネットワークのあり方を検討し、行政、観光・旅行事業者、交通事業者、地域住民など、観光に関わる各主体が取り組むべき方向を明らかにすることを目的に実施されたものである。
本調査の成果を、和歌山県の観光振興に向けた関係者、関係機関の施策の検討や推進の指針として活かされることを願うものである。
終わりに、本計画の策定にご尽力を頂いた、調査研究委員会委員長 水田義一 和歌山大学教育学部教授をはじめ、ご指導、ご協力を頂いた関係各位に深く感謝する次第である。
平成10年3月
財団法人 関西交通経済研究センター
会長 小林庄一郎