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(3) 観光需要・行動の変化

○法人・団体需要から個人需要へ

旅行形態を旅行費用の負担者からみると法人需要と個人需要にわけることができる。出張、視察、職場旅行、従来は接待等の法人需要が大きなウェイトを占めていたが、バブル期以降の景気低迷に伴い減少し、一人旅、家族旅行、友人グループ旅行などの一般個人観光旅行が増加してきている。都市部で発生した旅行需要のうち法人需要は6000億円、個人需要は1兆2000億円と推計され(平成5年JTB推計)、個人需要が法人需要の2倍に達している。

○家族・女性・高齢者グループの伸び

個人需要のなかでも、家族旅行、女性グループ、高齢者の旅行需要が大きくなっている。

家族旅行については、海外旅行の増加が目立つが、家族旅行を行った世帯が1年間に家族旅行を2回以上行った割合は7割を超える(「観光の実態と志向」平成4年)というように、近くて安い国内へ行くなどの多様化も進んでいる。

○自然志向の高まり

オートキャンプの爆発的な流行に代表されるように、観光におけるアウトドア指向、自然志向の高まりが大きい。例えば1年間に山や森、渓谷等へ仕事以外で出かけた経験は、66%にのばる。これは特に都市部で高くなっており、都市住民の自然志向、自然回帰の欲求の高さを伺うことができる。

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