4 防災マップ,防災アセスメント地図等(地図情報等を主体とする資料)
(1)対象とするデータの属性・形式等の特性
防災マップ,防災アセスメント地図等は,基本的に地図情報等を主体とした資料である。これらの資料は,都道府県,市町村,消防本部によって実施された当該地域の防災アセスメント調査や地震被害想定調査等の結果を地図上に示したものであり,地域の災害危険性や被害の程度の地域分布等をビジュアルに理解するためのものである。これらの図面は,1の地域防災計画等,2の防災関連調査報告書,5の防災パンフレットの掲載資料の原図にもなりうる。
掲載データの形態をみると,地図情報を主体としており,その理解を助けるための解説資料等に文字・図表,写真,イラスト等を併用することもある。
(2)対象とするデータの情報量・保持形態等の特性
一部の防災マップ,防災アセスメント地図等の情報量は,概ね1〜4枚相当である。地図形式のデータという性格上,当該地域をカバーするAO版〜A3版程度の大判の図面上に災害危険度等のデータを効果的に盛り込む必要があるため,文字数で換算するのがと困難だが,地図情報とそれ以外の文字・図表・画像(写真,イラスト等)情報がある程度多用されるため,データの処理方法にもよるが,デジタル化に際しては相当の容量となるものと考えられる。
データの保持形態については,概ね地図調製を経た紙媒体(印刷物)となるが,最近はこれに加えて,MO(光ディスク)フロッピー等による保持形態とするものも多くなっているものと思われる。
(3)デジタル化傾向の概況
近年の防災マップ,防災アセスメント地図等の作成過程をみると,一般的には,防災アセスメントや被害想定調査を手がける専門の研究機関や地図調製専門の印刷業者の作業として作成されることが多い。この過程で,地図を主体とする画像処理に適したグラフィックソフトを活用して作成されることが多くなっている。