は し が き
平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災を契機に，各自治体では防災関連施策の見直しが行われております。特に，日頃から災害に備えた強いまちを目指した「防災まちづくり」が注目を集めるようになり「防災まちづくりプラン」の策定が各地ですすめられています。
「防災まちづくりプラン」の策定を円滑に行うには，防災にかかわる各種の施設や自然条件，過去の災害事例などを充分に把握しておくことが重要となります。こうした防災関連情報を効率よく把握するためには，視覚的に示された”地図”を利用するのが効果的であり，防災関連情報が描かれている”防災マップ”は「防災まちづくりプラン」策定に必要不可欠なものといえます。従って”防災マップ”をよりわかりやすく効率的に作成することが，円滑な「防災まちづくりプラン」策定の重要な要素といえます。
そこで，財団法人消防科学総合センターでは，平成9年度事業として，「防災まちづくりプラン策定支援システムの研究開発-防災まちづくりエレメントの作成表示システム-」に取り組み、”防災マップ”の作成・管理を効率的に行えるシステムを開発致しました。
本システムは，「防災まちづくりプラン」の策定に際して必要とされる防災に関連した各種地理情報を提供するとともに，目的に応じた多種多様な”防災マップ”の作成・管理が行えるものであり，これにより市町村の防災関係業務の効率化が図れるものと考えております。
本システムおよび防災マップの作成等に関するご意見やご質問等がございましたら，当センターまでご連絡頂ければ幸いです。
なお，本研究は「財団法人日本船舶振興会(日本財団)」の研究補助金を受けて実施したもので，ここに記して感謝の意を表する次第であります。
平成10年3月
財団法人消防科学総合センター
理事長 藤田康夫
