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(3)環境専門家の派遣

本市では、JICAなどの依頼を受け、環境保全分野における事門家をアジアや中南米などに派遣し、現地での技術指導などを行っている。昭和61年度以降15カ国37名の専門家を派遣し、平成8年度は、中国、インドネシア(3回)、タイに延べ5名を派遣したところである。

また、このほかにも東南アジア等への調査や韓国麗川市で開催されたセミナー等における専門家や講師として市関係者92名を12カ国に派遣した。

(4)大連環境モデル地区計画への協力

本市と友好都市の関係にある中国の大連市とは、昭和56年に大連市内で「公害管理講座」を開催して以来、積極的な環境協力を進めてきており、平成5年10月には、大連市内で「大連-北九州技術交流セミナー」を開催し、大連市及び中国政府から高い評価を受けている。このような交流・協力の積み重ねを経て、平成5年12月、北九州市は「大連環境モデル地区計画」を提案し、その実現に向けて積極的に協力することを表明した。この計画は、中国における環境改善のパイロットモデルとして、大連市を自然が豊かな環境水準の高い都市にすることを目指したもので、計画の効果的かつ効率的な実現に向けて、本市の経験や技術を活かすべく協力を行ってきた。

その後、大連市側と協議を重ね、平成7年3月には「大連市との環境国際協力のあり方に関する調査報告書」としてとりまとめるに至っている。この報告書では、ODA(政府開発援助)を活用しても、環境改善のマスタープランを策定することを提案した。これを受けて中国政府は、日本政府に対してODAの開発調査を申請し,平成8年2月、外務省からODAによる開発調査として採択が決定された。

開発調査は、初の試みとして、2年間をかけて北九州市と国際協力事業団(JICA)が共同で調査を行うものであり、平成8年12月に開始された。本市としては、環境管理の諸制度や体制、環境モニタリング、下水処理場の運転管理、工場で

 

 

 

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