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(3)官民一体となった推進体制

以上のような「総合環境コンビナート」及び「実証研究プラント」を中心とした環境産業振興施策の総合的推進を図ることを目的として、昨年8月北九州市環境産業推進会議が設置された。構成メンバーは、北九州市、福岡県及び九州通産局と本市の環境産業と深い関わりを持つ企業である。平成9年度は、環境産業振興に関する基本フレームの策定を行い、その後は事業進捗に向けた計画の策定を行う予定である。

 

(4)実現に向けた課題

? 環境分野におけるアジアの拠点とするためには、優れた技術の開発が不可欠である。市としてどのような支援が可能か検討が必要である。

? 響灘地区における環境産業・実証研究プラントについて、国内外の企業や専門的な研究機関に対して情報発信を行うための情報拠点化が必要であり、また、北九州市がアジアにおける環境拠点であることを、積極的にアピールしていくことが重要と考える。

? 環境コンビナートの形成に当たっては、原料としてのいわゆる「ごみ」の持ち込みを伴うので、地域住民の理解を得る必要がある。そのため、環境産業や実証研究プラントについて、住民の施設見学(啓発)を行うとともに、域外からの視察も受け入れるなど住民の理解が不可欠である。

本市としては、市民の生活の快適性を喪失することなく事業展開を図るための調整が必要であると考えている。

? リサイクルを積極的に行った場合生み出される製品について、需要をいかに喚起するか。製品の利用が促進されなければ、現在の古紙業界が抱える問題と同様の問題が生じることとなる。

 

等の点について今後議論を深めていくことが必要であろう。

 

 

 

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