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パネルディスカッション

 

テーマ「これからのネイチャーフレンドシップ運動について」

 

コーディネーター 瀬 田 信 哉 氏(財団法人自然公園美化管理財団専務理事)

パネラー     姉 崎 一 馬 氏(ナチュラリスト・自然写真家)

前 田 亥津二 氏(和歌山県立自然博物館友の会会長)

神 長 幹 雄 氏(「山と渓谷」編集長)

太 平 サブロー氏(タレント)

 

瀬田 私は、今ご紹介ありましたように自然公園美化管理財団に所属していますが、これはどういう仕事をしているところか、皆さんおわかりにくいと思います。今、全国で国立公園が20ヵ所あり、例えば上高地とか、摩周湖、阿蘇、雲仙と、そういったところで主にごみを拾う、集める、それを処理する、こういう仕事をしております。ごみを集める、処理をするということになりますと、皆さんの住んでいらっしゃる住居、市町村での仕事、それは廃棄物の処理あるいは清掃というところで行政と絡むのですが、ごみを拾うということは余り行政にはなじみのないことであります。そういうことが私どもの財団法人が主にやっているということです。

 

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瀬田信哉氏

(財)自然公園美化管理財団専務理事、(社)日本環境教育フォーラム理事。1938年大阪府生まれ。61年厚生省国立公園部に入省、92年9月環境官房審議官を退官。92年12月より現職。長年にわたる環境行政に携わった経験による豊富な知識を背景に、全国のマナー向上活動について紹介する。またパネラーの様々な意見を集約し当運動の方向性を導き出す。著書・論文は「アメニティを考える」(分担、未来社)など多数

 

きょうのシンポジウムは、ごみを集める、ごみを処理するという1つ前の、ごみが散らかっている、それをどういうふうに拾ってごみにちゃんとしたところにおさまってもらうか、そういうところから話が始まるわけであります。

では、進行に入りたいと思います。まず、先ほど西口知事さんもおっしゃっておりました前田先生から、地元の人として、あるいは先生は小学校の校長をされましたので教育者として、また博物館なり野鳥の会の和歌山県でのリーダーをしていらっしゃるということでナチュラリストとして、そのいずれの切り口からでも結構ですから、ごみ問題をひとつお話ししていただきたいと思います。

前田 元教師という肩書を持っていたために教育者の立場からどのようにやってきたか、そういう切り口からごみ問題を述べよと言われて、両肩にずしっと重みがかかったような気がします。

 

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実は、昭和30年代以降からだと思いますけれども、ごみというものへの考え方がそれまでと全然違うものになってきました。殊に、40年代を過ぎてからは、そう考えなければならなかったのです。

 

 

 

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