(2) 主要材料
(a) ゴム布
気室、床、天幕および袋類を構成する材料はナイロン、ビニロン等の合成繊維布で、これに気密性、水密性を与えるため合成ゴムを片面または両面に被覆し熱加硫したものがゴム布である。
いかだ用ゴム布の性能規格の基準値、試験方法等は「船舶等型式承認のための試験方法及び性能基準」に示されている。性能基準の概要を表3-1に示す。
天幕や袋に用いる気密性を必要としないゴム布でも、水密性は必要であり、それぞれ適当な防水度のものを使用する。
いかだは30日間の耐暴露性試験を行って評価する物件とその代用試験として耐揉、耐熱、耐寒、耐老化、退色、耐候、耐摩擦、耐油等の各試験がゴム布に対して要求されている物件とがある。色調は使用目的に適合した色に着色される。天幕外面は遠方洋上より発見され易い色として赤橙色または黄色が普通であるが、天幕外面に対しては特にマンセル記号で色の範囲が規定してある。