第6章 データの整理
6.1 はじめに
平成5年から実施している北極海航路開発調査研究事業では、国際共同プロジェクトであるInternational Northern Sea Route Programme(INSROP:国際北極海航路計画)から北極海航路(NSR)に関連する各種資料・データが得られた。INSROPは日本、ノルウェー及びロシアの3カ国が中核となり、各国の研究者の協力を得て各種プログラムを実施しており、最終的な成果をINSROP GIS(Geographical Information System)に取りまとめる計画で、ノルウェーのSINTEF(The Foundation for Scientific and Industrial Research at the Norwegian Institute of Technology)が中心となって各種データの整理を行いシステムの構築を行っている。同システムは完成次第当財団及びロシアのパートナーにも提供される予定である。
本年は、特にINSROPのPhase?の関連資料及び国内研究等で当財団が独自に入手したNSRに関連する資料をデータベース化するなどデータの整理を実施した。
6.2 INSROP Working Paper
INSROP Phase?では、プロジェクトを下記のような4分野に分類して各種調査研究が実施された。
Sub-Programme? : Natural Conditions and Ice Navigation
Sub-Programme? : Environmental Factors
Sub-Programme? : Trade and Commercial Shipping Aspects of the NSR
Sub-Programme? : Political, Legal and Strategic Factors
各調査研究の成果は、それぞれWorking Paperにとりまとめられており、専門家の評価を受け、英文冊子の報告書の形態で完成順に発行されている。当財団では、これらの報告書を別掲の様式でデータベース形式に処理し、求める資料の検索を容易にした。
なお、平成10年3月現在までに発行された報告書は、別表「INSROP WORKING PAPER一覧」(94件)のとおりである。