指し、海氷移動・分布の数値予測プログラムの開発、氷況データの入手及びデータ形式変換ツールの開発、氷域の航行に関連する多くの情報を可視化するためのツールの検討を行った。また、DMSP衛星のSSM/I海氷データと気象協会モデルによる海象条件を用いて、オホーツク海域での氷況の模擬予測試験を行い、その実用性の検証と評価を行った。
開発した海氷移動・分布の数値予測プログラムを用い10 knotの船舶の3日間の航行距離に相当する1650 km × 1300 kmの領域にて、3日間の氷況予測を行う場合に必要とする計算時間は、DEC alpha 433MHzのWindows NT PC を利用し約7分であった。これは、開発した海氷移動・分布の数値計算プログラムが氷況予測システムとしで十分活用可能なものであることを示すものである。
今後、本格的な氷況の数値予測に向けて、氷況データはもちろんのこと、気象データ、衛星計測海氷データなど用いるデータの間のインターフェースや通信手法の確立が最も重要な課題になると思われる。