ここに再度Dd船型の主な特徴を示すと、
(a) 船首角は、極端に小さくすると氷中癒着の可能性があるため、最新の砕氷船の代表的な角度である25度を採用した。
(b) 船首付近での砕氷性能を確保するために、母船型に比べ喫水線のWater Line Angle(α)を大きく、Spread Angle(γ)を小さくした。
(c) 船首肩付近で氷盤が大きく割れるのを防ぐため、肩付近までButtock Angle(β)を小さく保った。
(d) 氷中旋回性能の向上を図るため、船首肩部でSpread Angle(γ)を小さくすると共に舷側部にナックルを設けた。
新船型は、具体的には以下の設計方針の基で概略線図を製作しフェアリングを行った。
(a) Dd船型をタイプシップとして船長、幅、喫水を拡大する。
(b) 砕氷抵抗の増加を防ぐため、船体平行部前方の喫水線長さをDd船型と同一もしくは