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○ 赤潮・青潮

赤潮の問題と貧酸素水塊の問題は、現象として大変大事な問題であり発生機構の解明と、防除策あるいは被害の軽減策についても技術的に検討する必要がある(図6-4)。

また、HAB の毒の問題も、国際的に非常に大きな問題となっており、組織的な研究を世界的体制で行っていく必要がある。運輸技術の進展、国際交易の増加は、HAB を生じさせる藻類の発生分布も変化を及ぼす要因となっていると考えられる。我が国でも、ヘテロカプサの被害や貝の毒化が問題となってきたのは最近のことである。アメリカでは、チェサピーク湾などで非常に複雑な生活環を持つ藻類が人命に関わる深刻な被害を発生させている。世界の海は一つにつながっており、こうした被害が世界的に広がる可能性は否定できない。赤潮の問題と貧酸素水塊の問題のための研究および技術開発が、国際的枠組みづくりを含めて行われる必要があると考えられる。

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