3.3 触媒活性評価装置の設計
3.3.1 反応装置および反応ガス
反応には通常の常圧固定床流通式反応装置を用いる。コンパクトフロー(大倉理研製)をベースとし、ラインを1系統追加し、合計4ラインに増設する必要がある。この反応装置の概要を図3.3-1, 3.3-2に示す。反応管には外径10mm、内径8mmの石英管を用る。触媒は、めのう乳鉢で粉砕したものをそのまま用いる。触媒を反応管内にシリカウールを用いて固定し、反応時に触媒層内の温度差が±1℃以内になるように装着する。反応温度の制御は触媒層の中心に挿入した熱電対により行う。触媒は特に付記しないかぎり、He気流中10℃/minで昇温し、500℃で60分間前処理を行ったあとで反応に用いる。
反応ガスは、それぞれ流量をサーマルマスフローコントローラで制御し、He、O2、NOの順で混合する。この順序で混合するとNOx中のNO2の組成を5%以下に抑えることができる。本反応では、供給ガス中のそれぞれの反応基質濃度がいずれも極めて低いことが特徴である。そこで、より正確な流量制御を行うため、ガスの供給にはO2以外、Heによる希釈ボンベを使用する。(1%のNOまたはNO2、バランスガスHe)。