日本財団 図書館


3.4.2 プロセデュアの検討例

(1) 検討の目的

前述のようにプロセスモデルはモデリングの視点によって、ワークフロー管理レベル、エンジニアリングレベル及びプロセデュアレベルと大きく3つの階層に分けられる。プロセスモデルを利用したエンジニアリング支援を行うためには、エンジニアリングレベルのモデリングが重要である。プロセスモデルを構成するアクティビティ間の依存関係を明確化していくためには、アクティビティ内部の詳細な作業手順であるプロセデュアを業務分析を通して抽出していく必要がある。また、人間とコンピューターの作業分担を検討するときも、プロセデュアレベルの業務分析が必要である。そこで、一例として船殻基本設計を検討対象としてプロセデュアの具体的内容を抽出した。

(2) アクティビティの粒度

現状の船殻設計業務では、通常図3.4-2に示すように図面ごとに設計作業が行われている。アクティビティの粒度をどの程度の大きさにするかは、プロセスモデルを用いてどのようなエンジニアリング支援を行うかに依存する。アクティビティを図面単位とすることも考えられるが、詳細なプロセデュアを抽出するには、この粒度では粗すぎると考えられたので、ここでは各図面に含まれる構造単位に対する一連の設計作業を一つのアクティビティとしてとらえ、これに含まれる設計作業を抽出した。

 

076-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION