5/23(金)記念公演 松江市 くにびきメッセ 大ホール
●淡路人形浄瑠璃(兵庫) ●鈴かけ馬おどり(鹿児島) ●郡上おどり(岐阜)
●隠岐国分寺蓮華会舞(島根)●晋州剣舞・鼓舞(韓国)
☆オープニング☆ 松江馨行列 (横浜町鼕行列保存会・鼕行列友の会)
●淡路人形浄瑠璃
平成八年度 地域伝統芸能大賞受賞
兵庫県三原郡南淡町 出演/淡路人形座
国指定重要無形民俗文化財
淡路は人形浄瑠璃発祥の地。今日の文楽座の基をつくつた植村文楽声も淡路の出身です。地元ではデコ芝居と呼ばれ、二原町や南淡町の有志により伝承上演されています。デコ芝居が興隆したのは江戸中期で、文化・文政のころには18組の傑出した人形座がわざを競い、日本各地に広まるとともに、人形づくりや操る技法も発展していきました。常設の舞台もありますが、各地のお祭りなどに出演するときは野天に小屋がけという野趣に富んだ舞台づくりも行われます。二人の追い手が人形に魂を吹き込んで、見る人を素晴しい人形芝居の世界に引き込んで行きます。
●鋳かけ馬おどり
平成八年度 地域伝統芸能大賞受賞
鹿児島県姶良郡隼人町 出演/隼人町民芸保存会
隼人町指定民俗文化財
日本のまつりは農耕に起源するものが多く、春のまつりには、大勢の人々が集ってその年の豊作を祈願します。鈴かけ馬は隼人町の初午祭りの主役で、背中に大きな花や色彩豊かな布を着けた馬が見事な踊りをみせてくれるという全国でも珍しい行事です。馬踊りは、三味線、太鼓の囃子と歌に合わせて大きな身体を左右に振り、器用な足さばきで踊ります。かつて馬や牛を使って田や畑を耕した時代に生まれたこの行事は、今では鹿児島県内でも有数の賑わいをみせるお祭りとなっています。今回の舞台でも、華やかな飾りを着けた人と馬が見事な演技を見せてくれることでしょう。
●郡上おどり
平成八年度 地域伝統芸能大賞受賞
岐阜県郡上郡八幡町 出演/郡上おどり保存会
目指定重要無形民俗文化財
郡上の盆踊りともいわれます。寛永年間に、時の城主遠藤但馬守慶隆が、士農工商の融和をはかるために上下貴蟻のへだてなく、お盆に踊ることを奨励したのが始まりといわれています。当時は盆の三日間と寺社の縁日四日間に踊られていたのが、その後日数が増え、今では七月の中旬から九月上旬まで約四十夜続けられ、特に旧盆の四日間は町中挙げて徹夜で踊ります。佐渡おけさ、阿波おどりとともに日本三大民謡踊りに推奨されて、毎年四十万人の参加者で賑わいます。太鼓、鉦、笛などの賑やかなお囃子にのって見事な唄と踊りが繰り広げられます。
●隠岐国分寺蓮華会舞
島根県隠岐郡西郷町 出演/隠岐国分寺蓮華会舞保存会
国指定重要無形民俗文化財
古来中国や朝鮮半島からさまざまな芸能が伝えられてきましたが、舞楽もその一つで、隠岐国分寺に伝えられる蓮華会舞もこの舞楽を中心とした古式豊かな舞を今日に伝える貴重な伝統芸能です。麦焼舞、眠り仏、獅子舞、山神、貴徳之舞、竜王之舞、太平楽、仏舞の七番が伝えられ、舞の出退場には出楽・入楽が奏され、それぞれの曲と仮面が使われます。かつては中央の宮中や貴族により支持されてきた舞楽も次第に衰退しましたが、隠岐島に連綿として伝わるこの舞には、シルクロードを経て伝わった面の形や舞楽とともに、アジアと日本を結ぶ壮大な交流をしのぶことができます。
●晋州劔舞・鼓舞
韓国慶尚南道晋州市 出演/晋州民俗芸術保存会
韓国指定重要無形文化財
大陸の歴史の中で花開いた朝鮮半島の文化は、中国の影響を受けながらも次第に独自の文化となり、各工朝の宮中文化として今日に伝えられています。独特の色彩豊かな衣装を身にまとい、優雅に、ある時は勇壮に踊ります。剣舞は、武士姿の踊り手が両手にひと振りずつ剣を持ちながら舞う踊りです。宮中の剣舞の伝承が廃れたいま、松江市と友好交流のある晋州市にその命脈が保たれている貴重な伝統芸能で、その優雅さと華やかさは、他の舞には見られないものがあります。