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R.1.4.節い分け

本研究では多くの試料を節い分けする必要があるため、大型の篩いと用い、篩いの下にはコロを置いて篩い分けを行った。作業の実施状況を写真R.4.1に示す。

 

124-1.gif

 

R.2. ばら積み物質に関係する物性値及び計測法

物性値の定義とその計測方法を示す。

 

R.2.1.真密度(Solid Density)

真密度とは、ばら積み貨物のうち水や空気(間隙)を除いた固体部分だけの密度であり、一般にPsで表される。真密度を計測するには、比重瓶(pycnometer)と呼ばれる「蓋をすると容積が一定になる瓶」を用いる。真密度は、細かく砕いた試料を用いて、以下の状態の比重瓶の重量等を計測して求める

 

A:空重量

B:水だけが入った場合の重量

C:水と試料が入った場合の重量

D:そのうち、試料だけの乾燥重量

E:水温(水の密度を求めるため)

 

Cを求めるには、試料を水に浸した状態で水を沸騰させ、中の空気を(水蒸気で置換することにより)排出する。所定の温度に戻してから、瓶を水で満たし、重量を計測する。Dを求めるには、比重瓶の中の水と試料を全て皿に受けて、乾燥する。真密度は、これらの計測値から以下の計算により求まる。

(1)瓶の中に水だけ入った場合の重量:B‐A

(2)試料と一緒に入った水の重量:(C-A)-D

(3)試料が押しのけた水の重量:(B-A)-{(C-A)-D}

(4)試料の体積:[(B-A)-{(C-A)-D}]/ρW(ρWは水温から求めた水の比重量)

(5)真比重量(真密度):D/試料の体積

 

R.2.2.水分値(Moisture Content)

水分値は試料全体の質量に占める水の質量の割合、即ち全水分値(wet base)で表す。水分値は一般にMcで表す。計測には、高温乾燥機、バット(皿)、天秤が必要である。計測手順は以下の通り。

(1)皿の空重量Aを測る。

 

 

 

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