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は じ め に

平成9年10月に開催された「行政苦情救済・オンブズマン 仙台フォーラム」には、海外からアブドゥル・シャクルル・サラム氏(パキスタン・オンブズマン、国際オンブズマン協会理事)及びブライアン・エルウッド氏(ニュージーランド・チーフ・オンブズマン、国際オンブズマン協会理事)をお招きし、また、国内からは約250人もの多数の方々の参加をいただき、熱心な討議が行われました。

限られた時間の中でしたが、外国のオンブズマン、国、特殊法人、地方公共団体の行政苦情救済関係者を始め、行政相談委員や学識経験者などが直接、意見交換を行うことができましたことは、国内外の行政苦情救済制度の実際の姿を知るためにも極めて有意義なものでありました。各種の討議の中で、アブドゥル・シャクルル・サラム氏からは、パキスタンのオンブズマンの権限、職務についての詳細な報告とともに、日本の行政相談委員制度が非常に効果的なものであり、その発展を期待するとの評価がなされ、また、ブライアン・エルウッド氏からは、ニュージーランドのオンブズマンの機能、役割の詳細な報告とともに、オンブズマンの「監視の目」が非常に有効に機能していることの報告がなされました。

各パネリストの報告、討議、会場参加者を交えての活発な質疑応答を通じて、各種相談機関との相互連携の必要性が更に強調されました。これらのことは、わが国の行政相談制度の発展のためにも非常に大きな成果を挙げることができたものと考えております。

ここに講演と討議の内容をとりまとめ、今後の行政苦情救済制度の充実や研究等の一助になれば幸いです。

おわりに、本フォーラムの成功に多大のご協力をいただいた関係者の方々及び補助金をいただいた(財)日本船舶振興会(日本財団)に対し深甚なる敬意と謝意を表します。

 

平成10年3月

(社)全国行政相談委員連合協議会

会長 鎌田理次郎

 

 

 

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