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5. プログラムの長所:

人間は、ある問題を解決する場合に「なぜその方法が良いのか理由がよくわかっている方法」と「なぜだかよくわからないが良いと考えられる方法」の二種類の解決方法を考え出すことができる。囲碁において、次の一手を求めるときにも同じことが言える。定石のように一手毎の理由や価値がよく解析されている手や、ある石を取れるかどうかの先読みの結果求まった手などが、前者である。プロ棋士のような上級者が実戦で打った手などは、後者に属する。

本プログラムは、このような二種類の候補手を生成する。定石候補手のようにデータベースを参照して生成する候補手や、探索結果から求まる候補手が前者にあたる。後者の候補手は、「記憶に基づく推論(Memory Based Reasonin)」を利用して生成している。

記憶に基づく推論に利用するデータベースには、プロ棋士の実戦から抽出した部分的な石の配置が、約5万パターン登録されている。実際の局面と最も似ているパターンを、このデータベースから選び、そのパターンにおいてプロ棋士が実際に打った手の位置を候補手とする。

 

6. コンピュータ囲碁大会の記録:

1996 FOST CUP:13位(4 wins 5 loses)

 

7. プログラムの入手方法:

非売品

 

 

 

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