日本財団 図書館


第1章 序論

 

1-1 調査目的

 

近年、高度情報通信技術等を用いて、人と道路と車両とを情報でネットワーク化することによりー体のシステムとして構築するITS(Intelligent Transport System;高度道路交通システム)への取り組みが積極的に進められている。

路線バスにおいても、従来から取り組まれてきた情報化からさらに進んだ最先端の情報通信技術等を活用した新しいシステムを展開することにより、バス運行の円滑化や効率化、利用者への情報提供によるサービス向上、運行管理の高度化等様々なバス活性化効果が期待されている。

また、バスの運行情報などのリアルタイム情報は、バス停や公共施設内の一部の施設等を除き、いろいろな人々が自由にアクセスできるようなシステムでの提供は、世界的にも行われていない。インターネットを利用した情報提供についても同様であり、時刻表などの固定情報の提供事例はあるが、リアルタイム情報の提供事例は見られない。

本調査は、?@次世代バス運行管理システム、?Aバス交通情報システム、?B関係機関情報共有システムの3つのシステムについて、路線バスを対象としたITSフィールド実証実験による、利用者の提供情報の利用状況、反応・評価、路線バス利用と行動変化等の効果の検証、本格実施上の課題等について検討をするものである。これにより、路線バスを対象としたITSの標準的なシステムのあり方を検討する際の課題の抽出を行う。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION