第2章 アプリケーション・パッケージ利用における問題点と課題
アプリケーション・パッケージの利用に当たっては、対象とする業務とアプリケーション・パッケージとの適合性等の検討が必要になる。この適合性を検討するには、数多いアプリケーション・パッケージの製品情報を収集・分析したり、パッケージベンダーによる提案を評価する等の作業が必要である。
しかし、近年の情報技術環境の変化の速さや、アプリケーション・パッケージが持つブラックボックス性に起因する品質評価の難しさ等、利用に当たってはいくつかの問題点が存在する。ここでは、こうしたアプリケーション・パッケージの利用に当たっての問題点と、その解決のための課題について検討する。
第1節 アプリケーション・パッケージ利用上の問題点
アプリケーション・パッケージを利用するに当たって、地方公共団体が抱えている問題点を表2‐1に示す。
表2‐1 アプリケーション・パッケージ利用上の問題点
・アプリケーション・パッケージの製品情報の不足
・パッケージベンダーの提案を評価することの困難性
・ユーザー要件を調整することの困難性
・適切なカスタマイズ量を設定することの困難性
・アプリケーション・パッケージの信頼性の保障及びアプリケーション・パッケージのバグとカスタマイズバグとの障害切り分けの困難性
以下、各問題点の内容について説明する。