しこういうふうにして_技術力が移転していけば、観光と交流は非常に成功することになるのではないかと思われるわけです。
5. 韓国と台湾がターゲッ卜
こういう東北アジア情勢でありますけれども、その工業力という意味では日本の次に高いのは台湾である。台湾も半導体その他を中心に製造能力が極めて高いですから、新竹というところには台湾シリコンバレーがあって、ここにいる技術者はほとんどアメリカの一流大学留学組、石を投げればアメリカの大学留学組にぶつかるというぐらいエリートを集めている。それで電子機器の製造に当たっているわけです。それはもう徹底してやっているということもあって、工業力的には台湾が非常にすぐれている。
韓国も追いつき、追い越せなんだけれども、もう一つ技術的にうまくいかない。だから韓国の収支を見れば、今年はだめです、全然だめになってしまったけれども、今まで大体黒字をどうして出してきたかというと、東南アジアで儲けている。それから南米で儲けている。そして対日、対米は真っ赤っかの赤字というのが韓国のやり方でした。過去の実績です。それを相殺すると結局何パーセントかの経済成長が残るというのが今までの韓国の実態だったわけです。
そういうことで、東北アジアについてはかなり台湾と韓国を重視していかなければならない、観光上はもちろん、それから国交、外交においても重視していかなければならないと思っていますが、困ったことにここに北朝鮮という存在がある。世界から孤立しており、情報鎖国をしている国です。これが本当に困ってしまう。何とかして北朝鮮の門戸を開放させなければしょうがないというふうに思っているわけです。
ですから、情報が途絶していると、戦前の日本にもそういうところはややあったわけですけれども、自分たちが世界で一番強いという錯覚を抱いてしまう。またそういう方向に指導が行われているわけです。
例えば私は今年の4月に「高麗奔流」という小説を書きました。この「高麗奔流」、高麗はご存じのように朝鮮半島の高麗ですが、どうしてその小説を書くに至ったかというと、実は北朝鮮からの亡命者のインタビューを連続的に去年やっていたわけです。そうしたらその時に韓国の公安警察関係の人が「深田先生、北朝鮮が掘ってきているトンネルを見に行きますか」ということで、それで僕はもちろん「見たいです」と、今、北朝鮮側が掘っている地下トンネルは何本あるかわからない。そのうち4本が見つかった。その2本をお見せしましょうということで見に行ったわけです。向こうが掘っている地下トンネル、北朝鮮がソウルに向けて掘っているわけです。これは実際のところ、何十本あるかわからないです。
それで、私は非常に驚いたのですけれども、ベトナムにも行きまして、ベトナムでクチというところがある。ホーチミン市、旧サイゴン市の郊外約1時間から1時間半のところですが、道路ができていませんから1時間半ぐらいかかってしまう。ここにトンネルの出口があるのです。だからほとんどホーチミン市郊外です。すぐそこですけれども、 トンネルの出日がある。そのトンネルはどこかというと、中国との国境のほうから掘り始めた。延長は実に250キロ、東京―浜松間の距離のトンネルなんです。地下3階になっています。大きな通路もあれば、司令官室もあり、兵員室もあり、会議室もあり、病院もあり、何でもありの地下3階のトンネルなんです。
それで、私はどうしてベトナムがあの強大な大国アメリカに手を引かせ、結果的には勝ったという形になったのかよくわからなかった。日本がどうして負けたのか、日本はどうしてアメリカに負けたのだろうか、やはり国力の点ではアメリカに対してベト