ただ、最近、カンパニーでは、ダンサー達がテキストを持ってきたりアイデアを持ってきたり、人物はこういう人がいいのではないかとか、こういう状況が、というふうに提案することが出てきました。私達は練習の時にも即興をよくやりますし、一番最近の作品の中では、ダンサー達が即興する部分があるものがあります。このようにして変わってきたわけですけれども、マギー・マランはいつもこういうやり方で、という決まったことをする人ではないのです。彼女自身がずいぶん変化をしますし、どんどん自分を新しくしていく人です。
●宇野 邦一 Kuniichi Uno
フランス文学者。アルトー、ベケット、ジュネ、ドゥルーズなどの研究、翻訳に携わる。おもな著作は「予定不調和」「ジュネの奇跡」「D 死とイマージュ」「アルトー思想と身体」等。翻訳に、ベケット「伴侶」「見ちがい言いちがい」、ドゥルーズ・ガタリ「千のプラトー」(共訳)等。