気象庁震度階級関連解説表(平成8年2月)
震度は、地震動の強さの程度を表すもので、震度計を用いて観測します。この「気象庁震度階級関連解説表」は、ある震度が観測された場合、その周辺で実際にどのような現象や被害が発生するかを示すものです。この表を使用される際は、以下の点にご注意下さい。
(1)気象庁が発表する震度は、震度計による観測値であり、この表に記載される現象から決定するものではありません。
(2)震度が同じであっても、対象となる建物、構造物の形状や地震動の性質によって、被害が異なる場合があります。この表では、ある震度が観測された際に通常発生する現象や被害を記述していますので、これにより大きな被害が発生したり、逆に小さな被害にとどまる場合もあります。
(3)地震動は、地盤や地形に大きく影響されます。震度は、震度計が置かれている地点での観測値ですが、同じ市町村であっても場所によっては震度が異なることがあります。また、震度は通常地表で観測していますが、中高層建物の上層階では一般にこれよりゆれが大きくなります。
(4)大規模な地震では長周期の地震波が発生するため、遠方においては比較的低い震度であっても、エレベーターの障害、石油タンクのスロッシングなどの長周期のゆれに特有な現象が発生することがあります。
(5)この表は、主に近年発生した被害地震の事例から作成したものです。今後、新しい事例が得られたり、建物、構造物の耐震性の向上などで実状と合わなくなった場合には、内容を変更することがあります。