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o 蒸気再生装置、および

o 静電気放電を防止するための地上設備

 

E‐100およびエタノール混合物の荷下ろしは、ガソリンのために使われる安全基準と同じレベルで完遂されなければならない。これらの基準は、NFPA30‐引火性液体に関する規則一、およびNPPA30A‐車両および船舶の運行場所に関する規則一に明記されている。これらの規則は、M100およびE‐100を含む全ての引火性液体についての燃料設備、貯蔵所および取扱い要領についてふれている。興味深いことに、NFPAの分類ではガソリン、M100およびE‐100は全く同じである(摂氏23度以下の密閉引火点を持つ、そして摂氏38度もしくは38度以上の沸点を持つものと定義されたクラスIBの引火性液体)。これは、すでに述べられた通り、空きスペースの危険性だけが、混合燃料やガソリンと比較して、E‐100(およびM100)の輸送と転送に関し火災の危険性のリスクを増加させるため、自動車用代替燃料について考える時、一連の火災の危険因子を考える必要性があるという一例である。

 

(d)事業所での貯蔵中の火災の危険性

 

エタノール燃料の貯蔵に際しては、長期間劣化しない材料の選択が必要である。ディーゼルまたはガノリンへの使用のために設計されている燃料タンクは、エタノールに対し耐性がない。エタノールの貯蔵に当たり考慮されなければならない安全に関する事前準備はメタノールにおける場合と同様であり、以下を含む:

 

o 排出パイプに発火防止装置のような装置を付け、適切に設計された放電装置を設置し、注入パイプをタンクの底に延ばす等の工夫をすることで点火源が貯蔵スペースに侵入することを極力排除すること;そして

o 点火源となるポンプやその他の装置をタンクの中に装着することを禁止すること

 

点火源、漏出および流出、およびエタノール(そしてNFPAに規定された他の引火性の液体)を取扱い、貯蔵する際の漏出や流出に対する対応の適切な準備に関する上述した要求は、NFPAの規定において詳しく明記されている。例えば、NFPABOにおいて規定された典型的な点火源は、以下の通り:

 

o 直火

o 雷

o 熱い表面

o 放射熱

o 喫煙

o 切断および溶接

o 自然発火

o 摩擦熱あるいは摩擦による火花

o 静電気

o 電気火花

o 漏電

o オープン、かまど、暖房

o 装置

 

従って、E-100、E85、M100およびM85のような引火性のある自動車用代替燃料の取り扱いや貯蔵においては、非常に本質的な経験の基礎がある。その経験は、地方の監督当局により使われるNFPAの規則(もしくは、米国の西部地域において、しばしば使われる統一消防法)の中に法制化されている。 これらの法律は、地域の消防当局と連携し大量輸送および自動車用代替燃料の貯蔵に関与している機関に遵守されているという前提において、エタノール(あるいは他の自動車用代替燃料)の貯蔵における火災の発生率の方が、同程度のガソリン貯蔵設備の火災発生率より高いと予想する理由はない。

 

 

 

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