3.5 オランダ
3.5.1 NOVEM
(1) 訪問日時及び応対者
訪問日時:1998年1月20日
応対者 :Mr. Joop J.E.A. van Meel 交通輸送部門長
Mr. ir Arie Brouwer 交通輸送部門
Mr. Ben van Spatte 交通輸送部門
(2) NOVEM概要
所在地 : Catharijnesingel 59 P.0.Box 8242, 3503 RE Utrecht The Netherlands
NOVEM(正式名称:Netherlands Agency for Energy and the Environment オランダエネルギー環境エージェンシー)は、オランダ経済省によって20年前に設立されたものであるが、会社形態は完全に民間であり、そこに働いている人(約310人)は公務員ではない。しかし、遂行している業務内容は完全に政府プロジェクトであり、民間とは関係ない。政府省庁より全て資金をもらっている。現在、運輸、経済、環坑、外務、文部、農業等の省庁より60〜70のプロジェクトを請け負っている。扱っているプロジェクトは、建築物に関すること、エネルギー供給及び運輸交通、環境に関することである。政府の方針の範囲内なら自由に活動できるとのことである。
(3) 調査概要
NOVEM運輸交通部門の方針
・環境と企業に役立つテーマの発掘
・政府と民間との契約の仲介
・研究開発の推進
・環境に優しい交通、燃料の推進(ECに基づき行っている)
特に、Mr. Joop J.E.A. van Meelのセクションにおける活動(運輸部門における環境・エネルギー)について状況を説明してもらった。
彼らは、LPG自動車が環境についていいと考えており、重量車にLPGを使用するための研究プロジェクトの必要性を政府に報告書として出すとのことである。
オランダでは、約50%のLPGがアルジェリアから輸入され、約50%が国内の精油所から精製されている。
LPGエンジンはエミッションが低く、また低温始動性にも優れる。彼らが推進しているのは、LPG液体噴射(MPI)のオットーサイクルエンジンである。現在、オランダでは車両総重量11〜12トンの重量車の14%程度にLPGが使われているが、車両総重量16トンの車両にも広げたいとのことである。液体噴射LPGエンジンはCO2対策にも有効という見解を持っていた。