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3.2 カナダ

3.2.1 ブリティッシュコロンビア州政府

(1) 訪問日時及び応対者

訪問日時:1997年4月1日

応対者 :Mr. Hue Walles 環境・土地・公園省大気アセスメント担当マネジャー

 

(2) ブリティッシュコロンビア州概要

面積 約95万平方キロメートル。日本の約2.5倍。

人口 376万人(1995年7月)。州人口の約70%は州南西部に居住。

大バンクーバー地区には、約175万人が集中している。

 

(3) 調査概要

ブリティッシュコロンビア州の運輸部門における環境対策について伺うことができた。あわせて訪問したブリティッシュコロンビア大学の研究所BCリサーチのプロジェクトも含め、以下に調査概要として紹介する。

 

同州では、大気汚染が問題となっており、この原因の1/2〜2/3は運輸部門によるものである。こうした状況を踏まえ、州の環境省は1994年にクリーンな自動車(クリーンビークル)の開発プログラムを開始した。これによって、ガソリン車、ディーゼル車の排出ガス基準が強化され、現在は全国向けにこの見直しが進められている。

 

自動車に関してはすでに3つのプログラムがある。

・大気汚染防止(Air Care)プログラム:毎年1回、3種類の排ガスに関し試験が行われる。結果的に20〜25%の排ガス低減が図られた。現在の対象は乗用車であるが、トラックやバスにも適用することが考えられている。

・古い車のスクラッププログラム:石油業界や電力会社、輸送会社などからも資金提供が行われ、ボランティアで旧式で排気ガスのひどい車のスクラップが行われる。プログラムが始動してから1年以上経過した。

・新車に対する規制:1998年に施行される米国の基準を踏襲している。2001年には、カリフォルニア州の規制に移行する。1998年には州で販売される自動車全体の2%(3000台)を低公害車にすることが目標である。

低公害車について

同州ではLPG自動車(5万台)、天然ガス自動車(5000台)、メタノール自動車(200台)が普及している。数年前から、ガス会社やプロパン会社が、エミッションの低減に向けた取り組みを実施している。また同州は、州内で産出できる天然ガスの普及に努めている。

 

 

 

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