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(4) 水俣港

 

 水俣港の概況

 

水俣港は不知火海に面した熊本県最南端の港で、恋路島により湾口を守られた天然の良港であり、日本窒素肥料(株)の創業と同時に貨物の集積地として発展してきた港である。その後、一般貨物として特産の良質な木材の取扱いが増加したため、船溜まりであった現在の位置に港湾を修築し、諸施設の設備及び埠頭用地の造成が行われ、港湾としての整備が進められた。

昭和31年には貿易港として開港し、35年には重要港湾に指定されるなど、化学工業を中心とした工業集積を有する水俣・芦北圏の物流として発展を続けてきたが、昭和28年頃からいわゆる「水俣病」が発生し、汚染区域が湾内全域に及んでいたことから、港湾機能及び漁業活動に著しく支障を来たした。そのため、昭和51年から水銀汚泥処理を目的とした公害防止事業に着手すると同時にヘドロの浚渫及び消滅する公共係留施設等の代替として、緑鼻地区の港湾施設整備が進められ、昭和59年から平成2年にかけて2工区(約60ha)の埋め立てが浚工した。この間当埋立地を中心とした街づくりを図るため、「水俣港マリンタウン・プロジェクト調査」が実施され、それを基に平成4年12月に港湾計画が改訂された。現在水俣港埋立地では「環境と健康」をテーマに、人間と自然の共存を目指す、新たな港港空間の創造を主眼においた整備が進められている。

 

港湾施設

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付帯施設

 

?ポートサービス

(港湾運送)●センコー(株)熊本支店 ●日本通運(株)水俣営業所 ●第工(株)九州営業所

(曳船) ●上野海通

 

 

 

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