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る。各世帯を比較すると、同じ家族構成では、低所得者世帯の受給額が確実に高所得者世帯よりも高くなっていることが分かる。例えば2歳と5歳の子どもを扶養する世帯では、低所得世帯(全産業一律スライド制最低賃金レベル)では家族給付による所得は当初所得の63.5%に相当するが、高所得世帯(全産業一律スライド制最低賃金の3倍の所得)では9%に過ぎない。しかし所得の差よりは、子どもの数による差の方が遙に大きい。また幼い子どもがいる世帯では受給金額が高いことも現れている。ただし1歳、5歳、8歳の3人の子どもを扶養する中間所得層(全産業一律スライド制最低賃金の2倍の所得)が上記の低所得層の2子世帯に近い支給レベルの55.9%となっているのは、この世帯が乳幼児手当ではなく、子育てをするために仕事を辞めて養育親手当を受給していることによる。

次に、具体的に子どもを養育する家庭に対する家族給付の支給状況を分析してみたい。

 

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