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子どもの世話を誰がするかという問題が発生するのは、子どもが3歳になるまでの期間である。

3歳末満の幼児226万人のうち、母親が自宅で世話をしているのは半数強で、すでに1割近くの子どもが母親学校に通っており、約3割は資格を持った保母や託児所(クレッシュ)などに預けられている【図表3-11参照】。子どもたちを早くから就学させるのは、必ずしも主婦が外に働きに出ることが理由ではない。2歳児で就学している子どもたちの場合、仕事を持っている母親は、持っていない母親より僅かに高い程度である。なお管理職に就いている母親の場合には、他の母親たちは共同託児所が多い都市部に住んでおり、高めの費用も払うことができるからである。また社会の上層部の女性たちは、子どもが早く社会に溶け込むことが重要だと考える傾向があることも原因になっている。

 

● 夫の家事参加

女性の就業機会が多くなったことにより、女性は家庭においても自立を確立した。これは離婚申請の75%強が妻の側から出されていることにも示されている。しかし家庭では、炊事洗濯掃除などの毎日欠かせない家事が相変わらず女性の肩にかかっていることには変わりない。1990年のアンケート調査では、夫の約6割は特に受け持っている家事はないという結果が出ている。男性が受け持つのは、暖炉用の薪を運ぶことや車の洗浄である。ただし料理、窓ガラスを磨くこと、掃除、食器洗い、買い物、食卓を整えるなどは、時に応じて夫婦の間でどちらがするかを決める場合

 

 

 

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