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目の誕生は「家計の帳尻を合わせる苦労」と「ある程度の貧困化」を引き起こすことになる。実際、多子家庭は全体平均より「平均的に質素である」と国立統計経済研究所とコメントしている。

 

? 外国人人口による影響

外国人女性の合計特殊出生率の平均はフランス人女性の平均より高く、フランスの出生率の低下の歯止めとなっている。移民が出生率の向上に貢献したと過大に評価すべきではないが、1992年に生まれた子どもの13.8%は、少なくとも両親の一人が外国人である。

しかし外国人の血筋を持つ女性の多産性は20年前から低下してきている。特に国際結婚のカップルは急速にフランス人カップルの平均に近づいてきている。それでも1990年のフランス女性の合計特殊出生率は1.71であったが、外国人の母親の平均は2.81であった。合計特殊出生率は国籍により差が大きく、フランスの旧植民地のマグレブ諸国の女性が高率であるのが目立つ(アルジェリア人:3.23、モロッコ人:3.52、チュニジア人:3.93)。フランスで外国人の母親が出産した子どもの半分以上はマグレブ諸国の家系である。

 

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