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キ 新首都の景観のイメージ

風格あるランドスケープの形成には、市街地の街並みなどの都市的景観にとどまらず、市街地を取り巻く自然的景観や彼方の山並みなどの眺望が適切に保全・確保されることも重要である。このような新首都としての固有の「美しさ」を形成維持するため、計画的かつ総合的なデザインコントロールが行われる仕組みが講じられる必要がある。

 

ク 新首都での生活のイメージ

東京のような通勤混雑や長時間通勤が解消されることにより、生活や時間にゆとりが生まれ、仕事の能率も向上することが期待される。また、国際政治都市であることから、日常生活の面でも国際色豊かな生活環境となろう。大規模なホールや競技場も建設されることが望ましい。

新首都住民のコミュニティーは、新しい都市にありがちな、同じような職業や年齢層の人々が集住することを避け、幅広い世代の人々が共に暮らすことによって、多様性の確保を図ることを目指す。

 

ケ 情報化時代の新首都のイメージ

情報通信技術のめざましい発展に伴い、新首都の職場や家庭には、最新鋭の機器が導入されることが予想されるが、新しい都市基盤として、それらを支えるネットワークの構築やソフトウェアの整備を行い、都市のインフラの中にその設備を組み込んでおく必要がある。新首都における膨大な情報処理や、その全国や世界に向けての受発信においては、保有情報の公開性や安全管理、行政事務の公正さや迅速な処理など最先端の技術を応用すべき課題も多く、技術立国を標榜する日本を代表する先導的な情報都市づくりが望まれる。

 

コ 新首都づくりに当たっての留意事項

用地等について十分な空間的余裕を確保しておくとともに、将来にわたって新首都の骨格を形成する広域的な基盤施設などについても、あらかじめ余裕をもった計画とするよう配慮すべきである。建物の安全性、警備の

 

 

 

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