(2) 旧大向小の転用の方向性
自然体験教育の場(セミナーハウス)として整備されようとしているが、利用者のニーズをうまく捉えておらず、中途半端な状態にある。風景も良く、広い浴室など訪れる人がリラックスできる雰囲気を創り出すことが大切である。
5 まとめ
(1) それぞれの転用機能からのまとめ
老人福祉系施設への転用はバリアフリー化などに配慮した追加整備の必要があり、改装費がかなりかかることが予想される。老人福祉系施設の設置に当たって廃校転用は前向きに検討すべき点ではあるが、新築と平行して検討すべきと思われる。
生涯学習施設はほとんど手を加えなくても使うこともできるが、新たな拠点性のある施設として位置づける場合は、ある程度の改装や備品整備が必要になると思われる。
自然体験学校は校舎を宿泊施設として、あるいは集会施設として転用することになろう。一部浴場など水回りに新たに手を加えることにはなるが、改装することによって十分に機能の充足が可能である。また今後廃校になる施設も含め、そのいくつかを町をあげて体系的に自然体験学校として位置づければより相乗効果が生まれ、大きな活性化への動きが期待できる。
(2) 多様な転用の組合わせ
旧鹿老渡小の転用の可能なものとして、?自然体験学校、?コミュニティ施設、?高齢者共同生活の家・高齢者くつろぎの場を選択し、旧西字上小では?自然体験学校、?老人デイサービス施設、?コミュニティ施設、?生涯学習施設を、旧重生小では?自然体験学校、?老人デイサービス施設、?コミュニティ施設、?高齢者共同生活の家・高齢者くつろぎの場を選択した場合の組合せは48ケースとなる。デイサービス施設を1施設と限る場合は45ケースとなる。特徴的なケースとして、町全体を自然体験の場と位置づけ、2つ以上の校舎を自然体験学校として利用する場合は7ケースとなる。なお、ケースの設定においては、旧大向小は別扱いにしている。