これらニーズをもとに若者定住に必要な機能(「学」、「職」、「住」、「遊」、「交流」)をみてみると、寝食に直接的に関わる「職業と住宅確保」は定住のための必要最低条件を成し、その他の機能(「学」、「住」の中の快適性や利便性に関わる機能、「遊」、「交流」)は、それら必要最低条件の上に成り立つ生活機能に分類されることがわかる。さらに、生活機能についても、生活の利便性に関わる機能と生活の中の生きがいや楽しみに関わる機能とに分けることができる。
すなわち、従来の「学」、「職」、「住」、「遊」、「交流」の機能を、若者ニーズに即してみた場合、「職」、「住」(住宅に限定)、「生活利便」、「遊・交流」の4つの機能に組み替えた方がより現実に即したものとなる。
また、これら4つの機能に加え、若者定住促進のためには、基盤整備や資金援助、税制優遇、人材育成、情報提供など、若者定住全般に関わる「公的支援」が不可欠であり、これら支援機能についても、きちんと位置づけておく必要がある。
以上のことから、若者定住の一般的課題を抽出するにあたっては、若者定住を次のように体系づけて捉えるものとする。