(6) 既定関連計画等
本町の若者定位促進に関わる広域及び町内の計画・構想は、次頁の表に示したとおりである。
ア 広域における計画・構想
(ア) 道路ネットワーク
将来的な道路ネットワークは、「鳥取豊岡宮津自動車道」(県の日本海沿岸軸)に「北近畿豊岡自動車道」(6路線ある県の日本海太平洋軸の1つ)とそれに並行する「播但連絡道路」(県の播磨但馬軸)の2つが交差する構造で形成されることになり、北陸、山陰方面、姫路方面との時間短縮効果が期待される。特に、香住町を横断する「鳥取豊岡宮津自動車道」は、舞鶴・豊岡間を60分(現在115分)、豊岡・鳥取間を50分(現在130分)に短縮し、京都北部地方生活圏と但馬地方生活圏、鳥取東部生活圏の3つの生活圏をより密接なものとする役割を担っており、本町においても物流、人的交流、情報交流など交流圏の拡大及び交流の活発化が期待される。
(イ) 拠点地区整備計画・構想
県、広域市町村圏(1市18町:豊岡市、城崎町、竹野町、香住町、日高町、出石町、但東町、村岡町、浜坂町、美方町、温泉町、八鹿町、養父町、大屋町、関宮町、生野町、和田山町、山東町、朝来町)において本町は、日本海沿岸地域として海洋資源の活用により「海洋資源の保全・育成の拠点」、「漁業・水産加工機能」、「観光リゾート機能」を果たす役割を担っている。
周辺地域におけるプロジェクトで特に本町及び他の但馬地域の若者定住促進に大きな影響を及ぼすことが予想されるものとして、「但馬空港周辺地域整備構想」と「JR豊岡駅前市街地再開発事業」がある。前者は本町の通勤圏である但馬空港周辺に臨空産業や高次な都市型サービス業の集積が期待でき、若者ニーズに対応した雇用創出につながる。後者は、豊岡市における商業、娯楽施設の集積につながり、本町にとって雇用創出及び、町民の買物利便の向上や余暇活動の充実がもたらされる。
(ウ) 雇用促進対策
コンピュータ端末の設置及びUターンバンク事業の充実により雇用受給情報の収集・提供の効率化が期待できる。
イ 香住町内における計画・構想
本町の計画・構想の中で、特に若者定住促進に影響が大きいプロジェクトとして「香住海岸ルネッサンス計画」と「山手土地区画整理事業」がある。前者は香住海岸の埋立造成によりまとまった土地が確保でき、町のシンボルゾーンとして観光施設や公共施設を整備することにより、雇用創出や住民余暇機能の充実に結びつく。後者については、土地余力に乏しい本町にあって、まとまった宅地・住宅供給となり、地元の若者の定着及び町外の若者の転入に期待ができる。
(7) 町行政支援の現状
行政支援としては、平成5年に『香住町若者定住対策指針』(香住町若者定住対策検討委員会)を策定し、「若者が住みたくなる町づくり」を目標に下記の5つを若者定住対策の柱として掲げている。
また、助成制度としては、「ハッピーエンジェル事業」として、登録制仲人(16名)に活動資金100万円を助成している。