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2 広域連携事例

自治体が既存の行政の枠組みを越えて行う新しいタイプの広域連携の取り組みについては、さまざまなタイプが出現している。

取り組んでいる分野も、当初は単独分野を活動範囲(目的)としていた取り組み(団体)も目的の実現に向かって施策を進める過程で、新たに取り組むべき分野(項目)が連鎖的に出現してくることがある。また、広域連携で組織化された団体に対して、その活動に関して地域からの要望や期待が増大していき、当初予定していなかった分野へ取り組むことが要求される場合もある。

つまり、地域が抱える課題は相互に関連しており、課題は玉突き状態(例えば、若者の流出が人口の減少を招き、高齢化率を引き上げることになるなど)で出現することになる。

ここでは、単独自治体の取り組みでは限界があると考えられる項目(効果の余り期待できない項目)において、むしろ広域的な取り組みを行うことで、より効果があがると考えられる分野(項目)について整理する。

なお、ここで取り上げる広域連携組織が取り組む施策は、ソフト事業が主な領域であり、ハード施設の整備には直接関わっていない場合が多い。

 

(1) 農業生産・流通関連

ア 推進組織

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イ 理由/目的

○高速交通時代を迎え、県の高速交通網の要衝となるため、他県との人的交流が加速されることから、広域的な視野に立った観点から産業の振興、広域観光、地域振興等施策を樹立することが必要になった。

○条件、環境など課題・問題点の一致。

○流通の多元化が進む中で、地域農産物の消費者と直結した道を開くとともに、農業の持つ意義を広く消費者に理解を求めるためには、地域が一丸となって活動した方がより効果的と判断した。

 

 

 

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